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Updated: 2022.3.3

岡田利規作・演出『DOUGHNUTS』がハンブルク・タリア劇場で初演

 2022年1月21日、ドイツのタリア劇場(Thalia in der Gaußstraße)が毎年開催している国際フェスティバル「Lessingtage」のオープニングプログラムとして岡田利規による新作『DOUGHNUTS』(『ドーナ(ッ)ツ』)が開幕した。本プロダクションは、2016年より19年にかけてミュンヘン・カンマーシュピーレ劇場で岡田が手がけた計4作品に続く、5作目のドイツの公立劇場レパートリー作品となる。

 テキストは、開業したばかりのホテルのロビーでタクシーの到着を待つカンファレンス参加者5名とホテルの従業員、そして外には深い霧という設定で展開する。ミュンヘン以来の協働メンバーである舞台美術のドミニク・フーバー、衣裳のトゥツィア・シャード、音楽の内橋和久(『NO THEATER』より参加)、ドラマトゥルグ・通訳者の山口真樹子(『NO THEATER』のみ不参加)が2カ月に及ぶ創作に参加(テキスト翻訳はアンドレアス・レーゲルスベルガー)。タリア劇場から参加したドラマトゥルグのユリア・ロホテや所属俳優6名(ヨハネス・ヘーゲマン、マイケ・クニルシュ、ビョルン・マイヤー、トイニ・ルーンケ、シュテフェン・ジーグムント、アンドレ・シマンスキー)らは、テキストを繰り返し読み込み、台詞と身体の動きについて何度も行き来する中で段階的にテキストを仕上げていく岡田の作品づくりを初めて体験した。

 初日の翌日には、「すばらしい上演、特別な演劇体験。強度のある表現でありながら繊細で、可笑しくもありかつ巧み」(Stefan Forth、舞台芸術批評サイト「Nachtkritik」)、「岡田は(中略)タリア劇場での初仕事で、自ら明晰でかつ人生を哲学する形式のエキスパートであることを示した。テキストから演出まで首尾一貫して作り上げられた舞台であり、高い集中力をもつ俳優のアンサンブルが見事に上演した」(Annette Stiekele、ハンブルガー・アーベントブラット紙)などと好評を博した。

(NYタイムズ紙劇評)
https://www.nytimes.com/2022/02/10/theater/minime-volksbuehne-doughnuts-thalia-theater.html

 また、5月に開催されるベルリン演劇祭2022(Berliner Theatertreffen)に最も注目に値する10作品として招聘されることが決定。岡田作品としては、2020年の『The Vacuum Cleaner(掃除機)』(ミュンヘン・カンマーシュピーレ)に次ぐ2回目の快挙となる。

DOUGHNUTS
DOUGHNUTS
DOUGHNUTS
DOUGHNUTS

『DOUGHNUTS』
作・演出:岡田利規
舞台美術:Dominic Huber
衣装:Tutia Schaad
ドラマトゥルク:Julia Lochte,Makiko Yamaguchi
音楽:Kazuhisa Uchihashi
出演:Johannes Hegemann, Maike Knirsch, Björn Meyer, Toini Ruhnke, Steffen Siegmund, André Szymanski
Photo: Fabian Hammerl

ドイツ「世界演劇祭」の次回ディレクターに相馬千秋、岩城京子が就任

 国際演劇協会(ITI)が3年ごとにドイツの主催都市とともに開催している世界演劇祭(Theater der Welt)の2023年のディレクターに、相馬千秋、岩城京子が就任することが決まった。2021年7月にデュッセルドルフで開催された同演劇祭のクロージングにおいて発表された。1981年から開催されてきた同演劇祭だが、今回初めてホストシティをドイツ国内から公募するとともに、プログラムディレクションを担うディレクターを国際公募で選出。2023年はフランクフルトとオッフェンバッハが開催都市に選ばれ、世界30カ国70件の応募があった中から、相馬千秋、岩城京子の両氏がディレクターに選ばれた。初の欧州圏外からのディレクターチームとして演劇祭を率い、2人が所属する特定非営利活動法人芸術公社(Arts Commons Tokyo)も企画制作やコミュニケーション、都市プロジェクトなどを担うチームの編成に際してサポートを行う。

世界演劇祭(Theater der Welt)
https://www.theaterderwelt.de/