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Updated: 2023.1.27

「ヨコハマダンスコレクション2022」コンペティション受賞振付家決定

 世界的な振付コンクールの日本プラットフォームとして1996年に始まり、28回目を迎えた「ヨコハマダンスコレクション」のコンペティションの受賞振付家が決定した。今回は14の国・地域から計121組の応募があり、映像・書類審査を通過した17組のファイナリストによる上演審査が2022年12月1日から4日まで行われた。コロナ禍で映像参加を余儀なくされていた海外からのファイナリストも今年は映像参加ではなく、横浜の会場での上演審査に臨んだ。

 コンペティションIでは、各賞の受賞者が割れた結果となった。まず、大賞にあたる審査員賞をは台湾のリュウ・イリンの『… and, or…』が受賞。舞台芸術のコレクティブ「スペースノットブランク」としても知られる小野彩加/中澤陽による『バランス』が若手振付家のための在日フランス大使館賞、ダンス・リフレクションズ by ヴァン・クリーフ&アーペル賞、城崎国際アートセンター賞を受賞。シンガポールのファイルル・ザイヒド〈LASALLE Dance〉の『So-PAN』がMASDANZA賞に、池上楓子/中村たから『Puppenhaus』と四戸賢治『ORGARHYTHM』がアーキタンツ・アーティスト・サポート賞に輝いた。奨励賞にはドイツを拠点とする四戸賢治『ORGARHYTHM』と小倉笑『M2』が選ばれた。

 コンペティションII(新人振付家部門)の最優秀新人賞は、宮悠介の『かたち』に決定。受賞者および今回の審査員は以下のとおり。詳細は横浜ダンスコレクションのサイトを参照。

◎コンペティション I(作品部門)
[審査員賞]
 リュウ・イリン『... and, or...』
[若手振付家のための在日フランス大使館賞・ダンス リフレクションスズ by ヴァン・クリーフ&アーペル賞・城崎国際アートセンター(KIAC)賞]
 小野彩加/中澤陽『バランス』
[MASDANZA賞]
 ファイルル・ザイヒド〈LASALLE Dance〉 (シンガポール) 『So-PAN』
[アーキタンツ・アーティスト・サポート賞]
 池上楓子/中村たから『Puppenhaus』
 四戸賢治『ORGARHYTHM』
[奨励賞]
 四戸賢治『ORGARHYTHM』
 小倉笑『M2』

*審査員:
梅田宏明(振付家、ダンサー、ビジュアルアーティスト、横浜赤レンガ倉庫 1 号館振付家)
岡見さえ(舞踊評論家、共立女子大学文芸学部准教授)
北村明子(振付家、ダンサー、信州大学人文学部教授)
近藤良平(コンドルズ主宰・振付家・ダンサー・彩の国さいたま芸術劇場 芸術監督)
多田淳之介(演出家、東京デスロック主宰)
浜野文雄(新書館「ダンスマガジン」編集委員)
サンソン・シルヴァン(在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本 文化担当官)
シモン・ホレンベルジェ(アンスティチュ・フランセ横浜 館長)
カトリーヌ・ティケニス(フランス国立ダンスセンター(CND)総合ディレクター)
セルジュ・ローラン(ヴァン クリーフ&アーペル ダンス&文化プログラム マネージャー)
※MASDANZA 賞、城崎国際アートセンター(KIAC)賞及びアーキタンツ・アーティスト・サポート賞の審査員は、各団体の担当者が務めた。

◎コンペティション II(新人振付家部門)
[最優秀新人賞]
 宮 悠介 『かたち』
[アーキタンツ・アーティスト・サポート賞]
 安永ひより 『あぶくの音』
[奨励賞]
 斎藤健一 『回転プロダクション』
[ベストダンサー賞]
 三輪麗水 『終い方』

*審査員:ヴィヴィアン佐藤 (美術家)、加藤弓奈 (急な坂スタジオ ディレクター)、北尾 亘 (Baobab 主宰・振付家・ダンサー)、浜野文雄 (新書館「ダンスマガジン」編集委員)
※アーキタンツ・アーティスト・サポート賞の審査員は、団体の担当者が務めた。

横浜ダンスコレクション
http://yokohama-dance-collection.jp/

第29回OMS戯曲賞、山脇立嗣『わたしのこえがきこえますか』が大賞受賞

 大阪ガスが主催し、関西を中心に活動する劇作家を対象にしたOMS戯曲賞。1994年に創設され、今回で29回目を迎える。関西で次代を担う劇作家を発掘するだけでなく、過去に受賞歴のある劇作家も対象とし、全国的に広く活躍する劇作家を輩出している。前回(第28回)より未上演作も応募が可能になり、41の応募作品から最終選考の結果、山脇立嗣『わたしのこえがきこえますか』が大賞に選ばれた。

 山脇は1962年生まれで、京都を拠点として活動するろう者と聴者による「劇団あしたの会」のメンバー。受賞作は、老夫婦がろう者の娘の結婚話を回想するという未上演作。また、同じく京都を拠点とした「安住の地」(演劇を中心にミクスト・メディアな活動を行うアーティスト・グループ)で活動する私道かぴ『いきてるみ』が佳作に選ばれた。

最終候補作
 キタモトマサヤ『われわれは遠くから来た、そしてまた遠くへ行くのだ』
 近藤輝一『バス・ストップ』
 三枝希望『かもめごっこ』
 私道かぴ『いきてるみ』
 田辺剛『透明な山羊』
 土橋淳志『その間にあるもの』
 山脇立嗣『わたしのこえがきこえますか』

選考委員
佐藤信(劇作家)、鈴木裕美(演出家)、佃典彦(劇作家)、土田英生(劇作家)、樋口ミユ(劇作家)

OMS戯曲賞事務局/大阪ガスビジネスクリエイト株式会社
http://www.ogbc.co.jp/oms/

「ヨコハマダンスコレクション2022」(2022年12月1日〜17日)の全プログラムおよびコンペティションのファイナリスト発表

 今年で28回目を迎えるヨコハマダンスコレクション。今回は12月1日から17日まで開催され、コンペティション部門の他、近年の受賞者による公演、国際的に活躍する振付家による新作、海外のダンスフェスティバルとの連携プログラムなどが展開される。

 今年のテーマは「身体を超えた先に〜ダンスとテクノロジー」だ。海外からはデジタル技術を用いた新しい芸術の探求を行うイタリアのマルチ・ディシプリナリー・アート・スタジオ「fuse*」が日本初上陸し、パフォーマンス作品『『Dökk』『Ljós』を上演。また、2022年4月より2年間にわたって横浜赤レンガ倉庫1号館を起点にリサーチや創作、ダンスの普及活動などを行う振付家として選ばれた梅田宏明も新作を発表する。

 過去のコンペティションIの受賞者がフランスでレジデンスを行った成果を発表する「ダンスクロス」では、敷地理がフランスを拠点とする同世代のアーティスト、イ・ソヒョンを共同リサーチ・出演者に迎えたデュオ作品を上演。ダンスカンパニー「TABATHA」を主宰する岡本優はソロ作品を発表する。昨年のコンペティションII(25歳以下部門)で最優秀新人賞を受けた浅川奏瑛が新作を発表する他、Aerowavesと城崎国際アートセンターとの連携によるヤンナ・ヤロネンのデュエットも日本初演される。

 コンペティションでは、14の国・地域から計121組の応募があり、映像・書類 審査会を経て決定した18組(コンぺティションI:8組、コンぺティションII:10名)がファイナリストとして上演審査に臨む。

ヨコハマダンスコレクション2022
https://yokohama-dance-collection.jp

「だれもが文化でつながる国際会議」が東京で開催(2022年6月28日〜7月7日)

 芸術文化による共生社会の実現を目指す国際カンファレンス「だれもが文化でつながる国際会議」が、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団の主催で開催される。この会議は、芸術文化を通した社会包摂や人々のウェルビーイングを目指す国内外の取り組みや動向を紹介し、交流と新たな連携の促進を目指すもの。会期中には国際会議、ショーケース、短期集中キャンプ、ネットワーキングの4つのプログラムが展開される。

 コミッティ・メンバーには、日本、シンガポール、インドネシア、台湾の専門家6名を迎え、「ウェルビーイング」「ダイバーシティ」「インクルーシブ・デザイン」「アクセシビリティ」「つながり・居場所づくり」の5つのテーマからプログラムを実施。プログラムの中心を成す国際会議では、基調講演・本会議・分科会全12セッションが予定され、基調講演にはロンドン市副市長(文化・クリエイティブ産業担当)のジャスティーン・サイモンズ氏が登壇する。

 国際会議は現在、公式サイトで事前予約を受付中。

だれもが文化でつながる国際会議
https://creativewell.rekibun.or.jp/conference/

第66回(2022年)岸田國士戯曲賞決定

 第66回岸田國士戯曲賞の最終選考会が2月28日に行われ、福名理穂『柔らかく搖れる』と山本卓卓『バナナの花は食べられる』がダブル受賞した。

 福名理穂は1991年生まれ、広島県出身。こまばアゴラ演劇学校の無隣館演出部に所属し、2014年に自らが主宰するぱぷりかを旗揚げした劇作家、演出家。広島の田舎町にある小川家を舞台にした本作は、ぱぷりかの第5回公演として2021年11月に初演。選考委員の岩松了は「地方都市の或る一族の怠惰な生とあっけない死を簡素なセリフで描いて見事」と評した。

 山本卓卓は1987年生まれ、山梨県出身。桜美林大学卒。演劇集団範宙遊泳を主宰する劇作家、演出家、俳優。本作はコロナ禍の影響により2020年にオンライン作品として『バナナの花』全4話を先行公開。その後、2021年3月に舞台作品として初演し、6台のカメラで収録した映像作品をオンデマンド配信したもの。マッチングアプリのユーザーと、女に化けて客を誘い込むサクラとして出会った男が意気投合して探偵業をはじめるという設定。選考委員のケラリーノ・サンドロヴィッチは、「なかなかないマナザシで描かれたアウトロー“ら”の連帯に泣かされ、溢れ出、止まらない言葉の勢いに興奮させられた」とコメントした。

◎最終候補作品(作者五十音順、敬称略)
小沢道成『オーレリアンの兄妹』(上演台本)
笠木泉『モスクワの海』(上演台本)
加藤シゲアキ『染、色』(上演台本)
瀬戸山美咲『彼女を笑う人がいても』(「悲劇喜劇」2022年1月号掲載)
額田大志『ぼんやりブルース』(「悲劇喜劇」2021年11月号掲載)
蓮見翔『旅館じゃないんだからさ』(上演台本)
ピンク地底人3号『華指1832』(上演台本)
福名理穂『柔らかく搖れる』(上演台本)
山本卓卓『『バナナの花は食べられる』』(上演台本)

*審査員:岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、矢内原美邦(五十音順、敬称略)

岸田國士戯曲賞
http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/