Artist Interview アーティストインタビュー

Orthodox but radical, The theatrical power of Kenichi Tani
オーソドックスでラディカル 谷賢一の演劇力
谷 賢一(劇作家・演出家/劇団DULL-COLORED POP)
劇作家、演出家、翻訳家として進境著しい谷賢一(1982年生まれ)。明治大学在学中の2005年に自ら主宰する学生劇団「DULL-COLORED POP」を旗揚げ。イギリス留学で身に付けた演劇力と語学力を買われてアメリカ現代劇の傑作であるデヴィッド・オバーン作『プルーフ/証明』(天才数学者が遺した“証明”を巡る愛のドラマ)で2007年に翻訳家としてデビュー。2011年、アイルランドを代表する現代劇作家ブライアン・フリール作『モリー・スウィーニー』で本格的な劇場プロデュース公演の翻訳・演出に起用され、注目を集める。以来、その活躍には目を見張るものがあり、『最後の精神分析 フロイトVSルイス』(第6回小田島雄志翻訳戯曲賞受賞)、『TUSK TUSK』など良質な戯曲を次々に翻訳・演出しているのに加え、シディ・ラルビ・シェルカウイやデヴィッド・ルヴォーなど国際的に活躍する演出家にも戯曲を提供。また、2012年に演劇ユニット「テアトル・ド・アナール」を立ち上げ、硬派なテーマの会話劇を書き下ろすなど、活躍の場を広げている。「スタンダードに発想して、タブーなく演出する」という谷のバックグラウンドと多岐にわたる活動について聞いた。
聞き手:野村政之[演劇制作者、ドラマトゥルク]