Presenter Interview プレゼンターインタビュー

Malaysia’s Kakiseni,
A platform for the performing arts
マレーシア
舞台芸術のプラットフォーム
マレーシアのカキセニ
ロウ・ナイ・ユエン Low Ngai Yuen
カキセニは、マレー系、中華系、インド系などが入り乱れる多民族国家マレーシアで唯一のアーティストのためのオンライン・プラットフォームとして2001年にスタート。イベント、オーディション、レビュー、インタビューなどの情報が集約され、なくてはならないハブとして機能してきた。2009年に2代目ディレクターのロウ・ナイ・ユエン氏が就任してから事業を拡充し、当初から継続してきたアート・アワードに加え、カキセニ・フェスティバル、国際交流プログラムのカキセニ・アート・エクスチェンジなどをスタート。また、2011年からは政府を巻き込んで創設した「カキセニ・グラント」により、舞台芸術を多角的に支援してきた。経済発展著しいマレーシアでは、東南アジア随一のスペックを誇る国立劇場イスタナ・ブダヤ、若手のインキュベーションから国際的なアーティストのプロデュースまでを担うマレーシア初の本格民間劇場クアラルンプール・パフォーミングアーツセンター(KLPac)に加え、次々と建設されるショッピングモールの中にアートスペースや劇場が相次いでオープンするなど、舞台芸術をめぐる環境も大きく変わってきた。自ら事業を行うだけでなく、ネットワークの要として舞台芸術を支える環境整備に尽力するカキセニは、欠くことのできない存在となっている。ユエン氏にその戦略と展望を聞いた。
聞き手:谷地田未緒[国際交流基金クアラルンプール日本文化センター]