Presenter Interview プレゼンターインタビュー

Another aspect of Japanese theater communicated through posters
日本
ポスターが伝えるもうひとつの日本演劇
笹目浩之(ささめ・ひろゆき)
株式会社ポスターハリス・カンパニー代表取締役
http://posterharis.com/
1960年代後半から80年代前半にかけて、日本では実験的で挑発的なアングラ演劇が時代をリードした。そのポスターをデザインしたのが、若き日の横尾忠則、粟津潔、宇野亜喜良など後の日本を代表するアーティストたちで、演劇と不可分の表現となった彼らのポスターは日本のグラフィックデザインの世界を革新していった。こうした日本の現代演劇を語る上で欠くことのできないポスターの収集・保存・公開するプロジェクトを手がけているのが、ポスターハリス・カンパニー代表の笹目浩之である。60年代から現在のものまで、収集点数は約1万種類・2万点以上。これまでに国内外50カ所以上で「現代演劇ポスター展」を開催し、2004年にはアングラ演劇の傑作ポスター100点をセレクトした写真集「ジャパン・アヴァンギャルド〜アングラ演劇傑作ポスター100」を出版。また、2009年9月からはマンションの一室を改造したポスターハリス・ギャラリーでコレクションの一部を定期的に公開する展覧会シリーズをスタート。ポスターを通じて日本の現代演劇を紹介してきた笹目氏に、プロジェクトを立ち上げた経緯、現代演劇のポスターの変遷などについて聞いた。
聞き手:坪池栄子