Artist Interview アーティストインタビュー
Akaji Maro’s representative butoh work Kaiin no Uma performance in South Korea
He talks about butoh today
dance
代表作「海印の馬」で韓国公演
麿赤兒が語る舞踏の今
麿 赤兒
大駱駝艦は、1972年に麿赤兒を中心に結成された日本を代表する舞踏カンパニーである。設立メンバーとして、天児牛大(現・山海塾)、大須賀勇(白虎社・解散)、ビショップ山田(北方舞踏派・解散)、室伏鴻(背火・解散)、田村哲郎(ダンスラブマシーン・解散)など錚々たる舞踏手が参加し、後に「一人一派」と言われるほど多くの舞踏カンパニーがここから誕生した。
1959年に発表された「禁色」によって、土方巽が日本の文化に根ざした表現主義的なダンスの試み(後に暗黒舞踏と称する)に船出してから、40年余り。白塗り、がに股、剃髪、不連続な身振りに象徴される日本の舞踏は「BUTOH」として国際的な市民権を得たが、解散したカンパニーも多く、また、若いアーティストたちはコンテンポラリーダンスに新しい身体表現の可能性を見いだすなど、舞踏を取り巻く環境は大きく変わってきた。
そんな中、結成から30年を越えて、40名近いメンバーを抱え、なお第一線で創作活動を続けている麿赤兒と大駱駝艦。カンパニーに所属する若手が振付・演出・美術・音楽までひとりで行なうアトリエ公演を2001年から連続企画するなど、新世代の舞踏の誕生も予感させる。
日韓友情年を記念して、6月25日から7月14日までソウルで開催されるダンス交流フェスティバルに招待され、代表作『海印の馬』で初めて大規模な韓国公演を行なう麿赤兒に、舞踏的なるものについて話を聞いた。
聞き手:小沼純一