Artist Interview アーティストインタビュー

Norimizu Ameya, an artist who directs stages
with a strong degree of reality
play
強度あるリアリティを用いて
舞台を演出するアーティスト
飴屋法水
70年代にカルト的な人気を誇った劇団グランギニョルを旗揚げ。その後、80年代から90年代末にかけて、現代美術、ペットショップ経営といったそれぞれ異なる現場での活動を経て、突如、つくば市に移住して沈黙し続けていた飴屋法水が、“消失”をテーマに、24日間自ら箱の中に閉じこもった個展「バ ング ント(余白を埋めるとバニシングポイントとなる)」をもって劇的な形で表舞台へと戻ってきたのは2005年の夏。音楽家・大友良英の呼びかけにより音楽、即興演奏の現場でも飄々とパフォーマンスを行い、2007年には平田オリザ作『転校生』の演出により舞台表現の現場にも復帰。今秋開催されたフェスティバル/トーキョーではサラ・ケインの『4.48 サイコシス』を演出するなどその存在が注目を集めている。様々な領域に股がりながら、自らの身体を基軸とすることで極めて自然体にすべての表現と繋がってしまう“全身演出家”としてのユニークなあり方を体現する飴屋に、その生き方にも通じる創作活動への姿勢について話を聞いた。
聞き手:アート倉持