Artist Interview アーティストインタビュー

Keishi Nagatsuka is a leader of a new generation of contemporary theater artists who finds fantasy in the darker sides of the human character
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生々しい人間の裏面にファンタジーを見る
現代演劇のニュージェネレーション、長塚圭史
長塚圭史
1975年生まれの長塚圭史は、日本の新しい世代のアーティストの中でいま最も注目されている演劇人のひとり。劇作家、演出家であり、また俳優として自作はもちろん、外部の舞台や映画のメジャープロダクションなどにも出演している。大学時代に演劇プロデュース・ユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を結成。現在は俳優の中山祐一朗、伊達暁の3人を核としながら毎回さまざまな俳優を呼んで作品づくりを行ってきた。一貫して物語性にこだわった作風で、等身大の人間関係を虚実のせめぎあう中で描き、若い世代を中心に支持されている。また、最近では海外戯曲にも取り組み、2003年に『ウィー・トーマス』(原題The Lieutenant of Inishmore)、2004年に『ピローマン』と、マーティン・マクドナーの2作品を演出。2004年度の朝日舞台芸術賞および芸術選奨文科大臣賞新人賞を、自作『はたらくおとこ』と『ピローマン』の演出の両方で受賞したことからも、演劇界での期待の高さが伺える。阿佐ヶ谷スパイダースのプロデュース作品としては16作目にあたる最新作『悪魔の唄』では、第二次世界大戦をテーマとし、新たな話題を巻き起こした。3月1日、この作品の東京公演の最中に、長塚圭史に話を聞いた。
(インタビュー・構成:目黒条)