松本雄吉
松本雄吉 Yukichi Matsumoto
大学時代は美術を専攻。1970年に大阪で「日本維新派」(87年に維新派と改名)を結成し、1974年以降の全ての作品で脚本・演出を手掛ける。維新派は、主宰の松本を軸として常に「演劇」という枠では語りきれない演劇的活動を続けてきたことで知られる集団。野外に自らの手で建築する劇場、数々の映画の美術監督として知られる林田裕至による圧倒的な美術、「ヂャンヂャン☆オペラ」と名付けた関西弁のイントネーションを生かしたケチャ音楽のような台詞、インプロヴィゼーションユニット「アルタード・ステイツ」を率いて世界でも評価の高い内橋和久の音楽という、すべての要素をディレクションした前衛的な総合芸術として作品を発表。近年は、観客とともに旅をする「漂流」シリーズを企画し、奈良の室生寺や離島などで公演を行い話題となる。犬島の銅精練所跡地で行われた野外劇『カンカラ』で朝日舞台芸術賞「舞台芸術賞」受賞。
