勅使川原三郎

勅使川原三郎

Photo: Norifumi Inagaki

勅使川原三郎 Saburo Teshigawara

クラシックバレエを学んだ後、1981年より独自の創作活動を開始。85年、宮田佳と共にKARASを結成し、既存のダンスの枠組みではとらえられない新しい表現を追及。類まれな造形感覚を持って舞台美術、照明デザイン、衣装、音楽構成も自ら手掛ける。光・音・空気・身体によって空間を質的に変化させ創造される、かつてない独創的な舞台作品は、ダンス界にとどまらず、あらゆるアートシーンに衝撃を与えるとともに高く評価され、国内のみならず欧米他、諸外国の主要なフェスティバルおよび劇場の招きにより多数の公演を行う。

自身のソロ作品、KARASとのグループ作品創作の他にも、パリオペラ座バレエ団、フランクフルトバレエ団、ネザーランド・ダンス・シアター I 、バイエルン国立歌劇場バレエ団、ジュネーブバレエなどヨーロッパの一流バレエ団からの依頼で作品を創作。

造形美術家としても、日本、ドイツ、フランス、オーストリアでインスタレーション作品が紹介され、93〜94年には映像作品『T-CITY』、『KESHIOKO』、『N-EVER PARA-DICE』を製作。2006年には『A Tale Of』がロンドンのICA(Institute of Contemporary Arts)において上映され、好評を得た。

ダンス教育に関しても独自の理念をもち、KARAS創設以前より継続してワークショップを行い、現在に至るまで国内外で若手ダンサーの育成に力を注ぐ。1995年にロンドンで1年間におよぶ若者のための教育プロジェクトS.T.E.P.(Saburo Teshigawara Education Project)を設立。1999〜2000年にはS.T.E.P.2000を発足しロンドンとヘルシンキの共同企画公演『Flower Eyes』へと展開した。その他、ローレックス メントー&プロトジェ アートプログラムのメントー(指導者)を委託され、1年間(04〜05年)にわたり若手芸術家育成支援事業に関わる(https://www.rolex.org/rolex-mentor-protege)。06年度からは立教大学 現代心理学部 映像身体学科の専任教授に就任。08年4月に、新国立劇場・富山市オーバードホール・まつもと市民芸術館の3館で10代のダンサー達と共に創作した『空気のダンス』を上演。教育現場における新世代との創造活動にも意欲を注いでいる。

KARAS
https://www.st-karas.com/