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パフォーマンス・スペース・ニューヨーク
Performance Space New York
150 First Avenue, Fourth Floor
New York, NY 10009
https://performancespacenewyork.org/
PS122からパフォーマンス・スペース・ニューヨークへ
新ディレクターが掲げるミッションとは?
(C) Giorgio Zanardi RCK97
ジェニー・シュレンツカは、2017年にパフォーマンス・スペース・ニューヨークの初の女性ディレクターとして、エグゼクティブ・アーティスティック・ディレクターに就任。以前は、ニューヨークのMoMA PS1でアソシエート・キュレーターを務め、毎週開催されるジャンルを超えたライブイベントシリーズ「サンデーセッションズ」を立ち上げた。サンデーセッションズでは、Honey Dijon、Mette Ingvartsen、Ann Liv Young、Sondra Perry、Terre Thaemlitz、Justin Vivian Bond、そしてWu-Tang Clanなど何百人ものアーティストが登場、またHannah Black、Trajal Harrell、Ragnar Kjartansson、Mårten Spångberg、Anne Imhof、Matthew Lutz Kinoy、そしてTobias Madisonなどにコミッション作品も依頼している。イベント企画に加え、シュレンツカ氏は展示としてパフォーマンスを発表することにも関心を持ち、2014年にグザヴィエ・ル・ロワ回顧展、2015年にアンネ・イムホフ『DEAL』展を企画した。2008年から2012年までは、ニューヨーク近代美術館メディア・パフォーマンスアート部門のアシスタント・キュレーターを務めた。ベルリン・フンボルト大学カルチュラル・スタディーズ修士号
パフォーマンス・スペース・ニューヨーク
Performance Space New York
150 First Avenue, Fourth Floor
New York, NY 10009
https://performancespacenewyork.org/
『02020』
(C) Performance Space New York
*1 MoMA PS1はアメリカにおける最も古い大規模な現代美術館の一つである。1971年に「Institute for Art and Urban Resources Inc」として設立され、後に「P.S.1コンテンポラリー・アートセンター」となった。2000年以来、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の傘下に入る。MoMA PS1の多種多様なプログラムは、回顧展、サイトスペシフィック・インスタレーション、サーベイ展、さらに音楽やパフォーマンスイベントなどを含み、毎年50を超える展示企画が行われている。
*2 パピーズ・パピーズとしても知られるジェイド・クリキ・オリヴォは、ブルックリンに拠点を置くコンセプチュアル、パフォーマンス、インスタレーション・アーティスト。彼女の初期の作品は、性別や出自、その他個人的な詳細が特定されないように匿名で発表していた、スポンジボブや自由の女神のコスチュームで登場することでも有名。2018年、日本人の母親と、先住民およびプエルトリコ人の父親に持つトランスジェンダー女性であることを明かす。2021年12月、クリーブランド現代美術館第二回トビー賞を受賞。
*3 メットボール、もしくはメットガラは、ニューヨークのメトロポリタン美術館コスチューム・インスティテュートが毎年開催するファンドレイジングのガラ。招待された有名人が著名デザイナーの衣装を身にまとい、レッドカーペットを歩くことでも有名なファッションイベントでもある。
*4 ストーリーボード・P(本名、サーリム・ムスリム)はブルックリン出身のベッシー賞受賞ダンサーおよび振付師。雑誌『ニューヨーカー』に「ストリートダンスのバスキア」と評される。これまでカリール・ジョセフ、アーサー・ジャファ、ジェイ・Zなどのアーティストとコラボレーションしている。
https://youtu.be/CiOjKotMqO0
*5 フレックス、もしくはフレックシングは、ブルックリン発祥のストリートダンスのスタイルで、ダンサーが驚異的な柔軟性で折り畳むように身体を曲げる。
*6 コリン・セルフはニューヨークとベルリンに拠点を置くアーティスト、作曲家、振付師。意識・二元性・知覚とコミュニケーションの限界を押し広げるような音楽・パフォーマンス・環境作品を制作。これまでオランダ国立オペラ、HAUベルリン、ニューミュージアム、MoMA PS1、キッチン、イシュー・プロジェクトルームなど、国際的に様々なフェスティバル・会場で公演。
http://colin-self.com/
*7 アリアナ・ラインスは詩人、劇作家、パフォーマンス・アーティスト、翻訳家。最新の詩集『サインド・ブック』は全米図書賞のロングリストにノミネート。ホイットニー美術館、グッゲンハイム美術館、スチュアート・シャイブ・モダンアートなどでパフォーマンスおよびアート作品を発表
https://www.arianareines.net/
*8 ブロンテス・パーネルは作家、音楽家、ダンサー、映画作家、パフォーマンス・アーティスト。著書には『Since I Laid My Burden Down』やアートブック『Fag School』などを含む。パンクバンドのThe Younger Loversのフロントマンであり、ブロンテス・パーネル・ダンスカンパニーの創設者でもある。
*9 モニカ・ミラビレはニューヨークに拠点を置くアーティストで、シグリッド・ローレンとともにパフォーマンス・デュオのFluTとしても活動。ブルックリンにある低価格に設定されたパフォーマンス練習スタジオのOtion Front Studioの設立者でもある。
https://monicamirabile.com/
*10 COILフェスティバルは、Performance Space 122が2005年から2018年まで毎年冬に開催していたフェスティバル。全米および世界中からの現代パフォーマンス作品を紹介していた。
*11 クラウス・ビーゼンバックは、ドイツ・ベルリンの新ナショナル・ギャラリー現館長。前ロサンゼルス現代美術館館長、元ニューヨーク近代美術館チーフ・キュレーター、元MoMA PS1館長。
*12 ニューヨーク近代美術館は増改築工事を行い、2019年10月にリニューアルオープンした。増改築工事の一環として、ライブパフォーマンスや実験的企画のための多目的スペース「マリー・ホセ&ヘンリー・クラヴィス・スタジオ」を新たに設けた。
*13 マリーナ・アブラモヴィッチ回顧展『The Artist Is Present』は2010年3月から5月まで開催。
*14 ティノ・セーガルは自身の作品の写真・映像撮影を一切認めていない。彼の作品が購入される場合、取引は全て口頭で行われる。ニューヨークタイムズマガジンの記事によると、MoMAが彼の《Kiss》を購入した際の価格は7万ドルであった。「書面の契約書はなく、セーガルの作品の購入取引は、弁護士か公証人の立会いのもと、口頭で行われなければならない。どのような作品か説明され、セーガルもしくは彼の代理人の監督のもと不特定回数作品を展示する権利が規定され、そして作品の価格が提示される。購入者はいくつかの制限に同意することになる。最も重要なのは、作品の記録を残すことを一切禁じ、将来的に作品の所有権を譲渡することになっても、その制限は及ぶ。」
(引用:https://www.nytimes.com/2010/01/17/magazine/17seghal-t.html)
*15 美術館などがローマン・オンダックの作品を購入する場合、書面の指示書を購入する。美術館は展示した時の記録を残すことが許されている。
*16 2015年、近代美術館はシモーヌ・フォルティの《ダンス・コンストラクション》の購入を完了させる。この作品は、ベニヤ板やロープを使ったミニマルな構築物と、ダンサーのシンプルな動きとで構成される。美術館が作品として購入したのは、上演権利、構築物、膨大な量のフォルティによる文章、そして説明資料の一式など。説明資料には、指導ビデオ、スケッチ、過去の資料写真、ノート、そしてインタビュー記録などが含まれた。2016年には、ダンスペース・プロジェクトと共催で若い世代のパフォーマーのためのワークショップを実施した。
https://www.moma.org/explore/inside_out/2016/01/27/moma-collects-simone-fortis-dance-constructions/
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