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2016.2.10

ドイツのコンテンポラリーダンス・フェス「タンツプラットフォーム」開催(2016年3月2日〜6日)

 2016年で第12回目を迎える「タンツプラットフォーム」は、2年に1度、ドイツ国内のいずれかの都市で開催されるコンテンポラリーダンス・フェスティバル。ドイツ国内の優秀演劇作品10作を上演する「テアター・トレッフェン」のダンス版とも言われ、この2年で最も注目されたドイツ発の12作品を上演する。
 会場は、1996年以来2度目となるフランクフルトのムーゾントゥルム(Mousonturm)。本年度の上演作品は、ムーゾントゥルム芸術監督のマティアス・ペース、ドラマトゥルグのアナ・ヴァーグナー、マーカス・ドロースのほか、舞踊学者サンドラ・ノエス、ファブリック・ポツダム芸術監督スヴェン・ティル、舞踊学者でハンブルグ・サマー・フェスティバルの共同キュレーターも務めるエイケ・ウィットロックによってプログラムされた。
 オープニングを飾るのは、振付家モニカ・ギンタースドルファーとヴィジュアル・アーティストのクヌート・クラッセンによる『Not Punk, Pololo』。セシリア・ベンゴレアなど15名の振付家、ダンサー、パフォーマーから構成される多彩なキャストが、コートジボワールのギャングスターとして有名なジョン・ポロロのストリート・カルチャーと、ジャーマン・パンク、クイア・カルチャーを融合させたダンスを展開する。
 若手ではコミュニティ演劇を学んだあとダンスに転向し、2014年にノルトライン=ヴェストファーレン州若手作家賞アーティス部門を受賞したヴェレナ・ビリンジャー&セバスチャン・シュルツによる『Violent Event』のほか、研究者・ドラマトゥルクのアナ・ヴヤノヴィッチとパフォーマンス作家のサシャ・アセンティッチによる観客参加型パフォーマンス『On Trial Together(Episode Offenbach)』などが上演される。
 バイエルン国立バレエ団は、20世紀前衛芸術を代表するバウハウスの中心的アーティストであるオスカー・シュレンマーが1922年に発表した伝説的な『トリアディック・バレエ(Das Triadische Ballet)』を復元。ドイツ舞踊界を牽引する振付家のひとりであるメグ・スチュアートは、6人のダンサーとジャズトリオの生演奏により、自然発生する人間の行動パターンや社会規制を逸脱した集団行動を描き出す。

[フェスティバル概要]
フランスのバニョレ国際振付フェスティバルのドイツ選考会(プラットフォーム)としての役割を担って1994年にスタート。第1回はベルリンで開催され、ベルリン、フランクフルト、ミュンヘンの3都市とコラボレーションして同都市で活躍する25カンパニーの作品を上演し、世界中から130人のプロモーターが参加。その後、隔年で2回目をフランクフルト、3回目をミュンヘンで開催。毎回国内外からプロデューサー、ジャーナリストらが招待され、ドイツのもっとも新しいコンテンポラリーダンスのショウケースの場として定着している。第3回以降も、ハンブルグ(2000)、ライプツィッヒ(2002)、デュッセルドルフ(2004)、シュツットガルド(2006)、ハノーバー(2008)、ニュルンベルグ(2010年)、ドレスデン(2012)で開催。

タンツプラットフォーム(Tanzplattform)
http://www.tanzplattform2016.de/