野田秀樹/コリン・ティーヴァン

The Diver(ザ・ダイバー)

2008.12.18
野田秀樹

野田秀樹Hideki Noda

東京大学在学中の1976年に夢の遊眠社を結成。数々の名作を生み、80年代にブームとなった小劇場演劇のトップランナーとして脚光を浴びる。現代と神話の世界を行き来するような、時間と空間の飛躍する劇構造と冗舌な言葉遊び、走り回るような演技スタイルで、時代の寵児となる。92年に劇団を解散。ロンドン留学を経て、93年にNODA・MAPを設立し、プロデュース方式とワークショップによる芝居づくりを行い、次々に話題作を発表。近年は中村勘三郎と組んで2001年朝日舞台芸術賞グランプリを受賞した『野田版・研辰の打たれ』や『鼠小僧』といった歌舞伎の脚色・演出にもチャレンジ。海外との意欲的な試みも多く、イギリス、タイの俳優と共同制作した『赤鬼』で2004年朝日舞台芸術賞グランプリ、イギリスの作家・俳優と共同制作した『THE BEE』で2007年朝日舞台芸術賞グランプリ、読売演劇大賞を受賞するなどその成果は高く評価されている。

https://www.nodamap.com/

コリン・ティーヴァン

コリン・ティーヴァンColin Teevan

アイルランド出身の劇作家

『The Diver』は、平安時代中期に成立した日本の長編小説『源氏物語』と能の『海人』『葵上』などの古典をベースに、現代英語戯曲として野田秀樹が構想、アイルランド出身の劇作家コリン・ティーヴァンと共同で脚本を執筆した。イギリスの作家・俳優と共同制作した野田の英語オリジナル作品は、2006年に発表され、2007年の朝日舞台芸術賞グランプリ、読売演劇大賞を受賞するなど国内外で高く評価された『THE BEE』に続いて2作目の試み。なお本作は、東京・世田谷パブリックシアター「現代能楽集」シリーズの第4弾であり、同劇場とロンドン・ソーホーシアターとの共同制作企画となっている。

Data :
[作・演出]野田秀樹
[共同脚本]コリン・ティーヴァン
[初演年]2008年
[上演時間]約1時間20分
[キャスト数]4人(男3・女1)

 主人公は、殺人犯の容疑をかけられた多重人格の女性ユミと精神分析医の二人。ユミの苦悩と『海人』や『源氏物語』の登場人物(葵の上、夕顔、六条御息所ら)の苦悩を絡ませながら物語が展開する。現代の女性と古典の物語のヒロインや生霊を一人の俳優が演じ分け、また他の役者も複数の役を早変わりして、自在に時間と場所を往復。なお、実際の能舞台同様、小鼓や笛などの囃子が生演奏されるほか、小道具として扇子や能面が効果的に使われている。

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