Artist Interview アーティストインタビュー

An archive that sheds light on Tatsumi Hijikata and Butoh
dance
アーカイヴが語る土方巽と舞踏
森下隆(土方巽アーカイヴ)
慶応義塾大学アート・センター
慶應義塾大学 アート・センター「土方巽アーカイヴ」
http://www.art-c.keio.ac.jp/
それまでに存在したダンスの概念を覆す「舞踏」という日本生まれの身体表現は、海外でも「BUTOH」として広く知られている。笠井叡や室伏鴻らがアンジェ国立現代振付センターに招かれて長期にわたって舞踏を指導するなどワークショップが行われることも多く、日本で想像する以上にその存在はダンスの新しい表現として定着している。この舞踏を創り出したのが土方巽であり、2011年はその没後25年にあたる。三島由紀夫の同名作品から発想と作品タイトルを得て創り出した舞踏作品の嚆矢とされる1959年の『禁色』発表 から半世紀を超えて、舞踏は日本で継承されているだけでなく、「BUTOH」として世界中の表現者に今も影響を与えて続けている。その土方に関するドキュメントを集めて整理しているのが、慶應義塾大学アート・センターの「土方巽アーカイヴ」だ。土方の活動拠点であったアスベスト館の資料を引き継ぎ、98年にスタート。今回は、アーカイヴを担当する森下隆さんに、アーカイヴの仕掛け人のひとりでもある舞踊評論家・石井達朗さんが、そのコンテンツと活動内容について聞いた。
聞き手:石井達朗