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2017.12.22

NYの国際実験演劇祭アンダー・ザ・レーダー フェスティバルが開幕(2018年1月4日〜15日)

 米国内で最もカッティング・エッジな舞台芸術を紹介することで知られる国際演劇祭が、今年もニューヨークのザ・パブリック・シアターを拠点に開催される。現在は創設者のマーク・ラッセルと演出家・劇作家のメイイン・ワンの2人が共同ディレクターを務める。
 過去14年間、ザ・パブリック・シアターで開催されきた本フェスティバルには、42カ国から229団体が招聘された。もちろん米国の現代演劇作家たちもそのなかに含まれ、このフェスティバルの存在により、概して孤立しがちなアメリカ現代演劇シーンが、欧州各国のそれと接続をはかれるようになった。本フェスティバルをきっかけに国際的活動を展開した作家および団体には、エレベーター・リペア・サービス、ネイチャー・シアター・オブ・オクラホマ、ヨンジン・リーなどが含まれる。
 プログラムは、国内外の実験的パフォーミング・アーツ団体の作品を紹介する「メイン・プログラム」、舞台芸術と実験音楽の境界線で活躍するアーティストを紹介する「イン・コンサート」、若手演出家や振付家を積極的に紹介する「インカミング」、そして「その他イベント」に分けられる。
 本年度のメイン・プログラムには、前述したネイチャー・シアター・オブ・オクラホマによる、9/11以後の米国イラン侵攻を喜劇的に批判する『幸福の追求』、中国人演出家ワン・チョン率いる薪伝実験劇団が、二十世紀に活躍した中国人劇作家・曹禺による1951年作『雷雨』をリメイクした『Thunderstorm 2.0』、ポーランドのシュチェチンで活躍するドキュメンタリー演劇作家ヤネーク・トゥルクウォスキによる『マルガレーテ』などが含まれる。日本からは宮城聰が参加。ジャパン・センターで『夢幻能オセロー』を上演する。本作で宮城は有名なシェイクスピア戯曲を、夢幻能の視点から再解釈。オセローに殺された妻デズデモーナが彼との想い出を永久に生き続ける、という幽玄の世界を誕生させる。

[フェスティバル概要]
APAPと同時期にニューヨークのパブリック・シアターで開催されるフェスティバル。第1回は2005年にブルックリンのSt. Ann's Warehouseで開催されたが、翌年より会場を移し海外各地から作品を招聘、2009年には14カ国から52作品を紹介。SITI Company、Elevator Repair Service、Nature Theater of Oklahomaなど、国際的な活躍も目覚ましい米国の先端を行くアーティストらとの共同創作の場も提供。創設者のマーク・ラッセルはP.S. 122のディレクターを長く務め、NYのアートシーンを牽引後、ポートランドのPICAで実施されているタイムベースド・アート・フェスティバルの芸術監督も務めた(2006〜08)、北米における現代舞台芸術の重要なプレゼンターの一人。

アンダー・ザ・レーダー(Under The Radar)
http://www.undertheradarfestival.com