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2016.7.7

インパルスタンツ・ウィーン国際ダンス・フェスティバル開幕(2016年7月14日〜8月14日)

 毎年、夏に開催されている欧州最大規模のダンス・フェスティバル。今年のオープニングを飾るのは、フランス人言語学者エミール・バンヴェニストの思想をもとにテクノサウンドにのせたマギー・マランによる『BiT』。メイン会場のフォルクスオパーでは、ベルギーを代表する3カンパニー(アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル&Rosas、ヴィム・ヴァンデケイビュス&ウルティマ・ヴェス、クロージングを飾るニードカンパニー)が顔を揃えるほか、天児牛大率いる山海塾、カナダのマリー・シュイナール・カンパニーなど、錚々たる一流カンパニーが5週間にわたり登場する。
 さらにミュージアム・カルティエの一角にあるレオポルド美術館のワンフロアを占拠して、ビジュアル・アートとコンテンポラリーダンスの境界線を行き来するような作品群を発表。このオープン・スペースには、グザヴィエ・ル・ロワ、クリス・ハーリング、竹谷明美、イアン・ケーラー、イヴォ・ディムチェフなどの振付家/ダンサーが登場する。
 若手振付家を紹介する「8:tension」シリーズでは、今年、欧州、アメリカ、ブラジルから選ばれた13作品を上演。最も優秀な作品には、カジノ・オーストリア・ジャルダン・ヨーロッパ賞と、FM4ファン・アワードが与えられることになる。

[フェスティバル概要]
1984年にウィーンで、ブラジル出身のダンサー・振付家のイズマエル・イヴォらが立ち上げたウィーン国際ダンス・ウィークが母体。当初ワークショップ・フェスティバルとしてスタートしたが、その後パフォーマンス上演が加わり、88年に現在の名称になった。ヴィム・ヴァンデケイビュス、マリー・シュイナールをはじめ、ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス、ローザス、ジョセフ・ナジ、エミオ・グレコら、世界で活躍する振付家、カンパニーを紹介し、ヨーロッパを代表するダンス・フェスティバルのひとつとなっている。96年には奨学制度「ダンスウェブ・ヨーロッパ(danceWeb-Europe)」を立ち上げた。
5週間の開催期間中、10会場で上演される40本以上のパフォーマンスは3万人の観客を集め、40人の講師による160のワークショップには3,000人が参加する。ほかにリサーチ・プロジェクトもあり、コンテンポラリーダンスの最新の傾向を探る場にもなっている。1984年の創設当初よりカール・レーゲンスブルガーが芸術監督を務める。

インパルスタンツ・ウィーン国際ダンスフェスティバル
(ImPulsTanz - Vienna International Dance Festival)
http://www.impulstanz.com