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2016.3.25

オーストリアの「ウィーン芸術週間」開幕(2013年5月10日〜6月16日)

 毎年5月から6月にかけての5週間、オーストリアの首都ウィーンで開催される「ウィーン芸術週間」。毎年約40の作品が招聘され、18万人に及ぶ観客を動員している。芸術的に最高水準を保ちつつ現代社会と対話する音楽、ビジュアル・アート、舞台芸術作品をプログラミングすることを指針に掲げている。総監督はオーストリア出身のピアニストであるマーカス・ヒンターハウザー。舞台芸術部門のディレクターは過去数年で頻繁に入れ替わり、物議を醸していたが、昨年からディレクターにモスクワ出身のジャーナリストのマリーナ・ダヴィドヴァ、チーフ・ドラマトゥルクにシュテファン・シュミトケを迎え安定を保っている。
 オープニングを飾る舞台芸術演目は、昨年のファジール国際演劇祭テヘランで観客に熱狂的に支持された、イラン人演出家アフサーネ・マーヒアン(Afsâneh Mâhian)と劇作家マヒーン・サドリ(Mahin Sadri)のコンビによる『A bit more everyday』。現代イランのキッチンに立つ3人の女性が、80年代にイラク戦争が勃発して以後、どのように自分たちの人生が思わぬ方向に展開していったかを、戦争、法、宗教などのテーマに触れつつ、まるで叙事詩のような言葉を用いて つまびらかに語る。
 モスクワから招聘されるのは、6カ月先までチケット確保が難しいとされる、ロシア人演出家コンスタンチン・ボゴモロフの作品。ゲーテの『ファウスト』、チェーホフの『三人姉妹』、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』、そしてオスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』から自由に抜粋引用して、同じくワイルドの『理想の夫』を刷新する。その他、今年招聘される巨匠演出家・振付家の作品に、スイスのクリストフ・マルターラーによる音楽劇『イゾルデの夕食』、ベルギーのヤン・ファーブルによる24時間マラソン作品『オリンパス山:悲劇という名のカルトを崇めるために』、イタリアのピッポ・デルボーノが 母の死に触発されて創作したという『Orchid(蘭)』、イギリスのサイモン・マクバーニーがバイノーラル録音・伝播されるアマゾン冒険譚をヘッドホンを装着した観客に届ける一人芝居『ザ・エンカウンター』など。またスーザン・ソンタグによる4つの貴重な映像作品が合わせて上映される。

[フェスティバル概要]
1951年から毎年5月〜6月にかけて開催されているオーストリア最大級の国際フェスティバル。開催地は、ミュージアム・クォーター、テアター・アン・デア・ウィーン劇場、ウィーン楽友協会ホール、シャウシュピールハウス、市内の市場や広場など市全体が舞台となる。世界各国のオペラや演劇を代表する演出家や指揮者、オーケストラなどが手がける最新の舞台芸術、歴史的な演出や最新プロダクション、現代作品が上演される。2011年はリュック・ボンディを総監督に、シュテファニー・カープ演劇監督、シュテファン・リスナー音楽監督の下で、23カ国45のプロダクションが上演され、18万人を動員。日本からはポツドール、高山明が参加。

ウィーン芸術週間(Wiener Festwochen)
http://www.festwochen.at/