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2015.12.21

NYの国際実験演劇祭「アンダー・ザ・レーダー フェスティバル」が開幕(2016年1月6日〜17日)

 米国内で最もカッティング・エッジな舞台芸術を紹介することで知られる国際演劇祭が、今年もニューヨークのパブリック・シアターを拠点に開催される。現在は創設者のマーク・ラッセルと演出家・劇作家のメイイン・ワンが共同ディレクターを務める。
 プログラムは、国内外の実験的パフォーミング・アーツ団体の作品を紹介する「メイン・プログラム」、舞台芸術と実験音楽の境界線で活躍するアーティストを紹介する「イン・コンサート」、若手演出家や振付家を積極的に紹介する「インカミング」、「その他イベント」で構成されている。
 本年度のメイン・プログラムには、オビー賞受賞劇団であり、パリ、ドイツ、オランダなどで国際的に活躍する米国のポストドラマ演劇の急先鋒600 HIGHWAYMEN(2009年設立)が登場。5人の幼い少女たちが人生について語る『Employee of the Year』(スイスZKBパトロン賞受賞作品)を上演する。米国からは、他にテクノロジー・アート集団Early Morning Operaが『The Institute of Memory』を上演。1950年代製タイプライターで打ち込まれる活字を、LED照明を使った動く光の彫刻に変換する技術やMRIスキャンデータなどを駆使して、作家ヤン・ラースの父であり冷戦時代に工作員として働いた人物の記憶を表現する。
 海外からは、チリの独裁者ピノチェト政権時代の真実を暴くギレルモ・カルデロンの『Escuela』、2015年9月に横浜でも上演されたハルロイ・ゴージャー&アントワーヌ・デフォーによる『Germinal』、1994年のルワンダ虐殺について歌・踊り・語りをまじえて切り込むドロテ・ムニャネザによる『Samedi Détente』、そして光州のアジア芸術劇場で初演された岡田利規による『God Bless Baseball』などが上演される。また「インカミング」プログラムでは、日本人振付家のSaori Tsukada とNikki Appinoによる作品『Club Diamond』も紹介される。

[フェスティバル概要]
APAPと同時期にニューヨークのパブリック・シアターで開催されるフェスティバル。第1回は2005年にブルックリンのSt. Ann's Warehouseで開催されたが、翌年より会場を移し海外各地から作品を招聘、09年には14カ国から52作品を紹介。SITI Company、Elevator Repair Service、Nature Theater of Oklahomaなど、国際的な活躍も目覚ましい米国の先端を行くアーティストらとの共同創作の場も提供。創設者のマーク・ラッセルはP.S. 122のディレクターを長く務め、NYのアートシーンを牽引後、ポートランドのPICAで実施されているタイムベースド・アート・フェスティバルの芸術監督(2006〜08)も務めるなど、北米における現代舞台芸術の重要なプレゼンターの一人。

アンダー・ザ・レーダー(Under The Radar)
http://www.undertheradarfestival.com