国際交流基金 The Japan Foundation Performing Arts Network Japan

Arts Organizations 世界の支援団体

2022.3.31

Dancing Museums
EU
ダンシング・ミュージアム

 ダンスと美術館の長期的な協働関係を培うべく立ち上げられたリサーチと実践のプロジェクト。フランスのヴァル=ド=マルヌ振付開発センターが中心となり、欧州連合の文化支援策であるクリエイティブ・ヨーロッパの助成を受け、フランス、オーストリア、イタリア、オランダ、英国の5カ国で2015年に開始。2018年からの2期目のプログラムでは更に拡大し、フランス、イタリア、英国、オランダ、スペイン、チェコの6カ国でプロジェクトを展開している。

 ダンシング・ミュージアムが目指すのは、ダンスを美術館で作品として展示することではなく、ダンスによって市民との新たな交流を生み出すこと。プロジェクトには各国のダンス・センターなどダンス専門の機関が参加し、その国の美術館がパートナーとなり、1〜2名のダンスのアーティストと共同でプログラムを実施する。

 美術館によって、設立の経緯や周辺状況、規模、直面している課題などが異なるため、アーティストはそれぞれ10週間ほど滞在し、ダンス・センター及び美術館の担当者と協力しながら、その美術館にマッチしたプログラムを組み上げていく。こうして、ダンスを専門とする機関と美術館の間でグッド・プラクティスが共有され、お互いにこれまで実施していなかった新たな種類の事業を遂行する能力や経験を得ることができる。また、EU域内の複数の国にある機関が参加することで、国を越えた協働が実現し、アーティストに国際的な活動の場を提供する機会にもなっている。

◎2018年〜2021年の参加アーティスト、ダンス・センター、美術館の組み合わせは以下の通り。
 ・Ana Pi(ブラジル/フランス) ー ヴァル=ド=マルヌ振付開発センター(フランス) ー ヴァル=ド=マルヌ現代美術館(フランス)
 ・Eleanor Sikorski(英国) ー Dance 4、ノッティンガム・コンテンポラリー(英国) ー ノッティンガム市立美術館
 ・Ingrid Berger Myhre(ノルウェー/オランダ) ー ダンサトリエ(オランダ) ー ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館(オランダ)
 ・Ingvild Isaksen(ノルウェー/イタリア)、Masako Matsushita(イタリア) ー バッサーノ・デル・グラッパ(イタリア) ー アルテ・セラ・ボルゴ・ヴァルスガーナ(イタリア)
 ・Quim Bigas(スペイン/デンマーク) ー メルカ・ド・レ・フロール(スペイン)
 ・Tereza Ondrová(チェコ) ー タネッツ・プラハ(チェコ) ー プラハ市立ギャラリー(チェコ)

 この他、イタリアの大学及び研究機関もリサーチ・パートナーとして参加。ウェブサイトでは、2015年〜2017年のアーカイブ、2018年から実施した各美術館でのワークショップの映像、コロナ禍で制作されたパフォーマンス映像、参加アーティストやコーディネーターのインタビュー、研究者やアーティストのエッセイなど様々な情報が公開されている。