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2018.11.15

Ujazdowski Castle Centre for Contemporary Art
ポーランド
ウジャドゥスキー城現代美術センター

 13世紀に建造され、幾度となく破壊された歴史を持つウジャドゥスキー城を再建したワルシャワの現代アートセンター。1981年からポーランド共産主義政府によって準備が始まり、88年にポーランド初の大規模な現代アートセンターであるウジャドゥスキー城現代美術センター(Ujazdowski Castle Centre for Contemporary Art)が開館。政変後の1990年からアカデミア・ルフを率いるヴォイチェフ・クルコフスキ(Wojciech Krukowski)がディレクターに就任し、本格的なプログラムがスタート。アートを通してポーランド社会に「批評性」を育むことを活動理念に掲げ、様々な企画が実施された。収集・保存・展示という従来の美術館の活動の枠を超えて、アーティストとの協働により異なる芸術分野を横断した実験的なプランを実現してきた。2003年にレジデンス・プログラム「A-I-R Laboratory」を創設し、現在、年間約30名のアーティスト等を受け入れている。2010年からFabio Cavallucci、2014年からMalgorzata Ludwisiakがディレクターに就任。

 最新のアートの動向を紹介するとともに、ポーランドの現代社会が抱える問題について考えるきっかけとなるような展覧会企画を展開。「{Project Room}」では年間6組の若手アーティストによる個展を開催し、国際評価委員によって選ばれた上位2つの展覧会に賞を授与。新たな展覧会のあり方を探ることを目的に、パフォーマンス、インタラクション、ムーブメントといった要素を取り込んだプロジェクトも実施。

レジデンス・プログラム
 2003年からアーティスト、キュレーター、リサーチャーを対象にレジデンス・プログラムを開始し、これまでに200人以上が参加。 アーティストのプログラム(3カ月)は、協力団体との協働によってテーマを設定し、推薦を受けたアーティストが参加。キュレーターのプログラム(1カ月)は4〜7名の参加者と、現代美術センターのキュレーター、地元のアーティストとのワークショップ形式で実施され、年に1度ウェブサイトとフェイスブックで参加者を公募している。
シネマ
 劇場映画、アート・ドキュメンタリー、アニメーションなど分野にこだわらず、商業ベースにのらない重要な作品の上映、作り手とのディスカッションの場を創出している。
教育プログラム
 0歳のこどもから成人まで、全ての人々を対象に短期から長期にわたるプログラムまでを企画。現代アートの表現に触れ、世界に対する関心を開き深めるきっかけづくりに取り組んでいる。指導者向けの支援も実施。
アーカイブの公開と雑誌の発行
 ポーランドにおける現代美術活動の記録ともいえる現代美術センターの資料を公開し、デジタル化にも取り組んでいる。世界で活躍するアーティスト、キュレーター、批評家などが寄稿する季刊誌「Obieg」を発行し、ウェブで無料公開。
ウジャドゥスキー城現代美術センター

Data:
ウジャドゥスキー城現代美術センター
Ujazdowski Castle Centre for Contemporary Art

Address:
Address: 2 Jazdów Street, 00-467 Warsaw, Poland
Phone: +48 22 628 12 71
info[at]u-jazdowski.pl
http://u-jazdowski.pl/en