Arts NPO Link日本
NPO法人アートNPOリンク
アートNPOリンクは、芸術文化に係る活動を行うNPO(以下、アートNPO)の中間支援組織。2006年にNPO法人としての認証を受け、全国規模のフォーラムの開催、アートNPOの調査研究、データブックの発行などを行う。
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設立の経緯
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日本では1998年12月に特定非営利活動促進法(NPO法)が施行され、全国で35,669団体が認証されている(2008年現在)。その内、定款に「学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動」<第四号>を含むNPO法人の数も2007年には1万団体を超えた。(ちなみに2011年6月には「新しい公共」の担い手としてNPO法人の信頼性の向上や税制優遇措置を受ける認定制度の見直しなどが行われ、より一層の定着が図られている)。このようにNPOによるアート活動が始まったことを受けて、そうした団体のネットワーク組織として設立されたのがNPO法人アートNPOリンクである。
アートNPOの先駆けのひとつであるNPO法人アートネットワーク・ジャパンの市村作知雄、メセナ活動の観点から芸術文化活動を支援してきたアサヒビール芸術文化財団事務局長の加藤種男、アートイベントのボランティアコーディネートを行うアートスタッフネットワーク代表の樋口貞幸が呼び掛け人となり、全国で活動するアートNPOの代表者による実行委員会を組織して、2003年10月に「第1回全国アートNPOフォーラム in 神戸」を開催。神戸フォーラムにはアートNPO法人47団体、任意団体40団体など全235人が参加し、現代社会が抱える課題解決にアートが不可欠な存在であることを確認し、「この力を広く社会にアピールしていく」というステートメントを採択。これをきっかけにして、フォーラムの継続とステートメントの実現にむけて、アートNPOをゆるやかにネットワークするプラットフォームとして「アートNPOリンク」が設立された。
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主な事業
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全国アートNPOフォーラムの開催(年1回)
全国各地のアートNPOなどが実行委員会を組織して誘致し、アートNPOリンクとの共催で実施。アートという共通項の元、活動内容や形態を異にする全国のアートNPOが集い、議論を行い、社会的なアピールを行う。
アートNPOデータバンクの発行
全国で活動しているアートNPOの活動状況を調査し、アートNPOの活動を紹介する冊子を発行。
アートNPOエイドの運営
2011年3月11日に発生した東日本大震災による未曾有の大災害を受けて、アーティストやアートNPOによる復興に向けた取り組み、被災地のアーティストの活動再開などを応援することを目的にプラットフォーム「アートNPOエイド」を立ち上げ。寄附募集、情報提供、コーディネートなどを行う。
アサヒ・アートスクエアの運営(2009〜)
アサヒビール株式会社のメセナ活動の拠点となるアートスペース、アサヒ・アートスクエアの運営を受託。主な事業に、すでに発表実績のあるアーティストが自らの表現ともう一度向き合い、多角的な視点からじっくりと“考える”機会を提供する「Grow up!! Artist Project」、アサヒ・アートスクエアを“全面開放”し、創造性豊かなアーティストと創造力を刺激する空間が出会うことで、両者の新たな可能性を提示することを目指す「OPEN SQUARE PROJECT」、アートNPOやアーティスト団体から事業を公募し、共同で実施する「Partnership Project」などがある。
「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」アドバイザー
「トヨタ・子どもとアーティストの出会い」は、“次代を担う子どもがアーティストとの出会いを通じて豊かな感性と夢を育む”ことを目的に、2004年よりトヨタ自動車とNPOが連携して展開しているプログラム。事務局協力・アドバイザーを担当。