国際交流基金 The Japan Foundation Performing Arts Network Japan

Arts Organizations 世界の支援団体

2006.3.29

Asahi Beer Arts Foundation
日本
アサヒビール芸術文化財団

 アサヒビール株式会社は、1990年にいち早く企業の社会貢献活動を推進する企業文化部(現・環境社会貢献部)を設立し、本社ビル等でのロビーコンサートを手始めに、企業のメセナ活動(*)を積極的に推進してきた。現在では、各職場に社会貢献活動推進委員をおくなど、ボランティア活動への社員参加の一層の推進を図り、「社会的な責任を果たす企業」を目指して活動を続けている。

 財団法人アサヒビール芸術文化財団は、こうした社会貢献活動として芸術文化領域の支援を行うことを目的に、アサヒビール株式会社の創業100周年を記念して1989年に設立された(基本財産:5億5000万円)。特筆すべきは、助成事業の他に、「未来に向けた文化の創造に寄与するため、時代を先取りした芸術活動を支援する」独自事業を展開していること。本社ビル隣接のスペースを活用して音楽/ダンス/美術などのコラボレーションによる新しい芸術表現の開発や発信の場を提供するコミュニケーション・バー「Asahi Art Square」を運営している他、アートNPOなどの主催により日本各地で開催されているアート・プロジェクトと連携を図る「アサヒ・アート・フェスティバル」などを実施し、評価の定まらない新しい芸術表現に取り組む若手アーティストたちの心強い味方となっている。

 また、1996年に「大山崎山荘美術館」(大正から昭和初期に建てられた英国風の山荘を修復して美術館にしたもの)を開館。

*「メセナ」は企業が社会貢献活動として行う芸術文化支援のことを意味するフランス語だが、日本ではより広い意味で用いられ、企業の社会貢献活動全般のことを指す。

主な事業
助成事業
 独創的で先駆的な音楽、美術、舞台芸術など幅広く支援。助成申請の募集は毎年10月で、翌年度(4月〜3月)事業が対象。また、国際交流支援として、芸術家等の交流事業を幅広く助成している

アサヒ・アート・フェスティバル
 全国のアートNPOのネットワークを活かし、各地で開催される美術・音楽・ダンス・映像などジャンルを越えたアート・フェスティバルをつなぐ「 アサヒ・アート・フェスティバル 」を2003年から毎年開催。

アサヒ・アート・スクエア
 2005年から、毎週金・土曜日を中心に多彩なアートが気軽に楽しめるコミュニケーション・バー「アサヒ・アート・スクエア」を開催。音楽、映像、パフォーマンス等々の新しいアートの創造を目指すアーティストに随時場所を提供している。

アサヒビール芸術賞
 芸術と社会の橋渡しに寄与した対象を顕彰する賞として2003年に創設。市民の視点で選考することをモットーとし、専門家が選考した候補の中からアサヒビールグループの社員30名が参加して最終選考を行っている。2006年3月に発表された「第3回アサヒビール芸術賞」では、コンテンポラリーダンスのカンパニー、イデビアン・クルーを主宰する 井手茂太 、現代美術のアーティスト、奈良美智とのコラボレーションで展示空間の造形などを行っているクリエイティブユニットのgraf(グラフ)、高知県立美術館、 東京ドイツ文化センター 、BankART1929、福岡アジア美術館が選ばれた。

 この他、現代美術のアーティストと伝統工芸の職人や町工場の技術者といった市民とコラボレーションする美術展(年1回開催)、音楽を中心にしたライブ「Asahi Cafe Night」、各種セミナーなどをアートNPOや専門家との連携により開催している。