ふじのくに⇄せかい演劇祭
SPAC(静岡県舞台芸術センター)の主催により2011年から行われている国際舞台芸術フェスティバル「ふじのくに⇄せかい演劇祭」。前身の「Shizuoka 春の芸術祭」(2000年から毎年開催)から数えて20回目となる今年は、SPACによる2作品を含め、日本初演作を含む7演目をラインナップ。フランス政府から芸術文化勲章シュバリエ賞を贈られたばかりのSPAC芸術総監督・宮城聰の演出作品は、ヴィクトル・ユーゴー作『マダム・ボルジア』を日本の戦国時代に置き換えて野外劇として上演する新作と、1960年代のアングラ演劇を代表する唐十郎の戯曲に挑んだSPACのレパートリー作品『ふたりの女 平成版 ふたりの面妖があなたに絡む』(2009年初演)。
海外招聘作品で話題となっているのが、重力や錯覚を操り、マジカルな空間と身体の演出で世界的に注目されているフランスのヌーヴォー・シルクの旗手、ヨアン・ブルジョワによる『Scala−夢幻階段』の日本初演。この作品は、昨秋、パリに新しくオープンしたLa Scalaのこけら落としとして上演されたもので、階段、椅子、テーブルがセットされた空間でエッシャーのだまし絵のような世界が展開する。スコットランドからは自らも脳性麻痺である演出家でパフォーマーのロバート・ソフトリー・ゲイルによる“インクルーシビティ(包括性)”をテーマにした底抜けに明るいミュージカル『マイ・レフトライトフット』、韓国からはイム・ヒョンテクの代表作『メディアともう一人のわたし』が初来日。イタリアからは本演劇祭3度目の登場となるピッポ・デルボーノの集大成とも言える『歓喜の詩』が日本初演される。また、スイス人演出家ミロ・ラウによるコンゴ裁判をめぐるドキュメンタリー映画も初上映される。
連携プログラムとして、静岡市内中心部の屋外を舞台にパフォーマンスを繰り広げる「ストレンジシード静岡」(無料)も同時開催。ウォーリー木下がプログラムディレクターを務め、出演アーティストには、ままごと×康本雅子、黒田育世、範宙遊泳、ロロ、山田うん、川村美紀子ら東京で活躍するアーティストが多数名を連ねている。また、期間中には、トークイベントや交流バー、茶摘み会なども予定されている。
フェスティバル/見本市名: | ふじのくに⇄せかい演劇祭 |
原語名: | World Theatre Festival Shizuoka under Mt.Fuji |
開催国: | 日本 |
開催都市: | 静岡市 |
会場名: | 静岡県舞台芸術センター(SPAC)、駿府城公園 |
開催期間: | 2019年4月27日〜2019年5月6日 |
URL: | http://festival-shizuoka.jp/ |